みなさん、修学旅行や観光旅行などで京都に行かれたことはありますか?
かつては京の都として栄え、たくさんのお寺や歴史的名所の多い街として知られ、世界遺産の数、2023年時点でなんと17か所も!
そのなかでも、「銀閣寺」はわび・さびを感じられる落ち着いた佇まいから、きらびやかな金閣寺と並んで外せない観光スポットです。
銀閣寺の石庭は銀沙灘(ぎんしゃだん)と向月台(こうげつだい)と呼ばれる特徴的な砂盛りからなり、枯山水の代表格ともいえる「龍安寺の石庭」と並んで名所になっております。
そんな「銀閣寺」ですが、実は正式名称があることをご存じでしょうか?
今回は銀閣寺の正式名称とその由来について解説します!
銀閣寺の正式名称は?
銀閣寺の正式名称は「東山慈照寺(とうざんじしょうじ)」といいます。
室町幕府八代将軍の足利義政によって造営された山荘東山殿を起原とする、臨済宗相国寺派に属する寺院になります。
銀閣寺の正式名称の由来は?
銀閣寺の正式名称である「東山慈照寺(とうざんじしょうじ)」の由来はなんでしょうか。
「東山」と「慈照寺」、それぞれについて解説します。
「東山」は山号(さんごう)とよばれる仏教の寺院の名称の前に冠する称号です。
多くの寺院は山の中に建てられたことから、その山の名前を寺院の名前の前につけるようになりました。
たとえば、”比叡山”延暦寺が有名ですね。
銀閣寺は東山に位置することから、「東山」が山号になります。
「慈照寺」は、足利義政の院号である慈照院殿(じしょういんでん)にちなんで名づけられたそうです。
院号とは戒名の一種であり「院」のつく称号となります。
そんな銀閣寺ですが、金箔の貼られた金閣寺とは異なり、銀閣寺には銀箔が貼られた形跡はないとのことが、奈良文化財研究所の科学的調査により判明しました。
東山慈照寺が実際に「銀閣寺」と呼ばれるようになったのは、江戸時代からだと云われています。
足利義満の建立した北山の「金閣寺」に対して、東山の「銀閣寺」と呼ばれるようになったからなんだとか。
銀閣寺と金閣寺は正式名称ではない
銀閣寺と双璧をなす金閣寺ですが、実は金閣寺にも正式名称があります。
金閣寺の正式名称は「北山鹿苑禅寺(ほくざんろくおんぜんじ)」といい、室町幕府三代将軍の足利義満が山荘北山殿を造ったのが始まりとされています。
銀閣寺と同じように、「北山」という山号と、足利義満の院号である鹿苑院殿(ろくおんいんでん)にちなんで名づけられました。
どちらのお寺も、正式名称よりも独特で覚えやすい「金閣寺」「銀閣寺」が浸透していますね!
銀閣寺には由緒ある正式名称がある
今回は、銀閣寺の正式名称が「東山慈照寺(とうざんじしょうじ)」であることについて解説いたしました。
銀閣寺周辺は、哲学の道や南禅寺など観光スポットが多くあります。
桜の季節ももちろん素敵ですが、紅葉の時期は燃えるような山並みが絶景ですので是非観光に訪ねてみてはいかがでしょうか!