超大国として世界に知られるアメリカですが、実は正式に国として認められたのが1776年に独立宣言をしてからです。
そんなアメリカですが、正式名称は何だっけ?と気になりませんか。
知っている方も多いと思いますが、おさらいをしてみましょう。
この記事では、アメリカの正式名称や由来について解説します。
アメリカの正式名称は?
アメリカの正式名称は「アメリカ合衆国」です。
建国当初こそ13州のみでしたが、現在は50の州が集まって成り立っているアメリカ。
州が連携して成り立っているので「合衆国」ではなく「合州国」ではないのかと疑問に思えるところですが、アメリカ合衆国というのが正式な呼び方です。
アメリカの名前が最初に伝わった中国で「衆人が力を合わせて作った国」と訳し、アメリカ「合衆国」と呼ばれるようになりました。
アメリカの正式名称を英語で言うと?
アメリカの国際的な正式名称は「The United States of America(ザ・ユナイテッド・ステイツ・オブ・アメリカ)」です。
「United」には団結や連合という意味があり、「States」は州の複数形になります。
州が団結して出来上がった、という意味ですね。連邦共和制国家、であることを示した名前でもあります。
ちなみにこの「The」は意外と重要で、無いとただの州の集まりを表してしまう可能性があります。
なので「The」を付けることは唯一の国という意味になるための重要な意味を持ちますので、正式名称で呼ぶときは必ずつけてください。
国際的にはアメリカのことを「The States」や「U.S」と呼び、アメリカは省略することが多いですね。
州が団結して出来上がった国だという認識が強いのでしょうね。
アメリカの正式名称の由来は?
アメリカの正式名称は、アメリカが新大陸であることを最初に主張した、イタリアの探検家アメリゴ・ベスプッチの名前にちなんで名づけられています。
アメリカ大陸はコロンブスが発見したのでは?と疑問に思った人多いと思いますが、コロンブスはアメリカを新大陸とは気付かず、素通りしているんですよね。
東アジアの一部だと思ったそうです。
その後、見つけた大陸をアメリカと名付けたのはマルティン・ヴァルトゼーミュラーというドイツの地理製作者です。
発見者のアメリゴの名前がラテン語系で「Americous」と書くためにそう名付けられました。
日本でアメリカの正式名称は米国では?
日本では他国を漢字で表す習慣がありますね。そのため、アメリカの正式名称は「米国」では?と思ってしまいますが、それは違います。
もともとは中国からの輸入してきた言葉で、中国の文字は漢字しかなかったため、漢字の当て字が使われました。
漢字の当て字の頭文字を取ったもので、フランスなら「仏蘭西」、イタリアならい「伊太利亜」と書き、その頭文字が使われています。
アメリカも実のところ、当て字では「亜米利加」と書きます。
アメリカが「米」なのはなぜ?
ではなぜフランスなら「仏」でイタリアなら「伊」と表されるのに、アメリカだけ二文字目の「米」が選ばれているのでしょうか。
実は江戸時代まではアメリカも「亜国」と呼ばれていて、江戸末期のあたりから「米利堅」と記されるようになったのです。
「米利堅」は「メリケン」と呼み、こちらのほうが本来のアクセントに近いこともあり、世の中に広がっていきました。
アメリカが米国と呼ばれるのも「米利堅」の頭文字というわけですね。
たしかにアメリカ人はアメリカンというし、は「ア」の部分を弱く、「メ」の部分を強く発音するので、この方がしっくりきます。
米国の呼び名を広めたのは仲濱万次郎
この呼び名を広めていったのは仲濱万次郎という幕府で通訳をしていた人物で、日本人で初めてアメリカに渡った人物でもあります。
アメリカに渡ったといっても、漁師をしていた当時、強風にあおられて船が難破し、アメリカの捕鯨船に助け出されたのがきっかけですが。
助けてもらった船で初めて見た世界地図で、日本の小ささにとても驚いたようです。
万次郎はとても頭が良かったようで、捕鯨船の船長や他の乗組員たちにも気に入られたこともあり、アメリカでたくさんのことを学んで帰ってきました。
「ジョンマン」という、捕鯨船の名前ジョン・ハウランド号と本人の万次郎という名前から愛称で親しまれていたようです。
この人物のことは「ジョン万次郎物語」という本が出版されているので興味のある方は手に取ってみてください。
そしてその彼が「メリケン」とずっと呼んでいたことも「米」の定着に一役買っていたのでしょうね。
アメリカの正式名称まとめ
アメリカの正式名称は「アメリカ合衆国」で、英語では「The United States of America(ザ・ユナイテッド・ステイツ・オブ・アメリカ)」です。
日本では「米国」と呼ばれていることもありますが、それは正式名称ではないので注意が必要です。
自由の女神や、ディズニーランド、マンハッタン、ハリウッドなど、日本でも馴染みが深いアメリカですが、正式名称を調べてみると、より深く知ることができますね!